主な傷病一覧
パーキンソン病について
特徴的な症状は1.固縮(こしゅく/筋肉がこわばる)、2.動作緩慢(動きが小さくおそい)3.振戦(しんせん/手足がふるえる)で、これらは3大主徴といわれます。
数ある神経難病のなかで最も患者数の多い病気ともいえます。
パーキンソン病には根本的な治療法はなく、そのため徐々に症状が進行し、手足の運動障害を中心に体動が困難となり、最終的には寝たきり状態になってしまうのが一般の経過になります。
しかし、最近は薬物の治療が進歩したため、短期間のうちに寝たきりになる患者さんは少なくなってきました。
①何とかして寝たきりにならないようにする
②寝たきりの人にはまず起立できるようにする。
③上手に歩行できるようにサポートする。
というそれぞれの状態に対応できるように重症度分類によって施術計画を立てています。
変形性腰椎症
腰痛は、自覚症状として頻度の高い症状です。そして、高齢になるほど増加する傾向があります。つまり多くのお年寄りが腰痛持ちなのです。
腰痛の原因はさまざまで、時々、癌の腰椎転移や、腫瘍、血液の病気(骨髄腫)、感染(脊椎炎)などが認められることがありますので、レントゲン(X線検査)等で正確な診断をする必要があります。
とはいっても、老化によって起こる腰痛の原因は、ほとんどが良性疾患で、その代表的なものが、「変形性腰椎症」、つまり、老化現象によって背骨、腰骨が変形したために起こる痛みです。

変形腰椎症は、朝起きた時の動きはじめの痛みが特徴です。また長時間同じ姿勢を続けたときなども痛みが出やすくなります。
腰痛の部位は、腰部全体に漠然と感じる場合や、棘突起(きょくとっき)とよばれる正中の(いわゆる背骨の真ん中の線上)骨組織の周囲であったりとさまざまです。
また、おしりの部分臀部(でんぶ)や太ももの裏側大腿後面まで、痛みを感じることもあります。
とくに、臀部の痛みは高頻度に見られます。変形が高度になると、外見上も体が側方に曲がったり、後ろに曲がったりし、痛みのため、長時間の立位が困難になってきます。
このような症状がよくなったり、ぶり返したりしながら、数時間かけて少しずつ変形が進んでいきます。
また、高齢になるにつれ、骨がもろくなる骨粗鬆症も合併し、腰椎圧迫骨折を生じたり、変形により神経(脊髄)を圧迫し、坐骨神経痛を生じたりする場合もあります。
脳卒中後遺症
具体的には脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血が主な原因となります。
脳卒中は、現在の寝たきりの原因の1位です。
訪問にうかがってるスタッフ・施術者が最も出会う機会が多い疾患ともいえます。
これらは、脳の血管が詰まったことにより生じる虚血性脳卒中を脳梗塞と呼び、脳の血管が破れたことにより生じる出血性脳卒中、いわゆる脳出血の二つに分類されます。
脳卒中が起こると「血管が詰まる」「破れた」いずれの場合も脳のある部分が障害を受けて脳細胞が死滅してしまい、その脳細胞がコントロールしていた体の部位も正常に機能できなくなります。
死滅した脳細胞は新しいものに生まれ変わることはありませんので、脳の障害部位により、話せなくなったり、記憶を失ったりとさまざまな後遺症を残すことになります。
